「私はミカ」
「私はマナ」
「私は4才と7ヶ月」
「私も4才と7ヶ月」
「私たちはすごく可愛い双子なの」
「近所の男の子たちはミンナ私たちに夢中なの」
「街を歩いていてもミンナが振り返るの」
「ね」
「ね」
「私は大きくなったら王様と結婚するの」
「私は大きくなったら大統領と結婚するの」
「そして近衛兵と禁断の恋をするの」
「私も青年将校と恋に落ちるの」
「私は近衛兵をたぶらかして王様を毒殺させるの」
「私だって青年将校を利用して大統領を撃ち殺させるの」
「ね」
「ね」
「私は近衛兵にクーデターを起こさせるの」
「私も青年将校にクーデターを起こさせるの」
「お互い軍事独裁政権になったら戦争しようね」
「戦争良いよね」
「私はあるだけ全部の原爆をマナの国に打ち込むの」
「私だってあるだけ全部の水爆をミカの国に打ち込むの」
「使わない兵器なんて不自然よね」
「使ってこその兵器だよね」
「ね」
「ね」
「世界がキノコ雲でいっぱいになってすごく綺麗なの」
「放射能が世界中に広がって、みんなが苦しんでいる間は地下のシェルターでずっと隠れているの」
「みんなが死んでしまってから地上に出てみるの」
「そして二人で深呼吸をして、ゆっくり死んでいくの」
「私たち双子は死に方も美しいの」
「ね」
「ね」
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