2012年8月27日月曜日

豚のマリオ

その日、豚のマリオが教室に入ると、黒板に「豚は臭い」「ブーブーうるさいぞ」「おまえがいるとデブがうつる」「豚のくせに勉強なんかするな」と書かれていた。

マリオはみんなの顔を見たが、誰もマリオと目を合わせなかった。

マリオは自分の身体をクンクンと嗅いで、小さい声で「ブーブー」と言ってみた。

でも学校に来たんだし勉強しようと思い、自分の席に着こうとしたとたん、イスに画鋲がありそれをお尻で踏んづけてしまった。

マリオは「いったいみんなどうしたの?」と大声で叫んだのだけど、誰も答えてくれなかった。

マリオは大きな声で泣いた。

そして机にうずくまっていると そこで目が覚めた。

マリオはいつものように養豚場の中で繋がれていて、泥んこの中で眠っていた。

マリオは「どうしてあんな夢を見たんだろう」と不思議に思った。

そして「そうだ。明日は豚肉になるために殺される日なんだ。今日を精一杯大切に生きよう」と思った。

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