2013年10月31日木曜日

雨を思いついた人

雨を思いついた人ってすごいなと思う

世界を作る会議
満場一致で「この世界には生命を作ろう」と決定する
会議は進み 生命には水と空気と光が必要ということになる

光について 誰かが太陽を思いつく 昼と夜を思いつく
僕だって太陽くらいは思いつけそうだ 
昼と夜は思いつけるかな どうだろう 
ちょっとした発想の転換が必要かも

空気について 誰かが風を思いつく
風なんて子供にも思いつけそうだ

水について 誰かが海を思いつく
僕にも海は思いつけそうだ

そして誰かが雨を思いつく
「ねえ、空から時々、小さい粒の水が落ちてくるってどうだろう。すごく不思議で美しい風景じゃないかな。寒い日にはその水が白いフワフワした氷になったりもする。すると僕らが作った世界が真っ白になっちゃうんだ。すごく綺麗だと思うよ」

雨を思いついた人ってすごいな
とてつもない想像力と 絵心を持ってる人だ
僕には雨なんてちょっと思いつけないな

      ※

そして誰かがこんな提案をする
「生命は男と女がいることにしたら物語が増えて、世界が楽しいことになるんじゃないかな」

そして恋愛が作られる

文学好きの誰かがこんな提案をする
「全部の恋愛がうまくいくと、世界はつまんないよね。失恋ってのも作った方がもっともっと世界が面白くなるんじゃないかな」

その人のせいで 世界にたくさんの片思いやお別れが生まれる

全部 失恋を思いついたあいつのせいだ

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